2010-03-27

Let's Wine(第15回)

ParaFla を試す


ParaFla は(Windows 用の)フリーな Flash 作成ツールで、簡単な操作で Flash ムービーが作成可能、簡単お手軽にテキストエフェクトが使用可能、FLASH MX 相当の本格的なアクションスクリプトに対応、携帯電話向けの FSCommand2 や SMAF・MFi サウンドに対応、FLASH8 相当のフィルタエフェクト・ブレンドモードに対応といった特徴があります。著作権は作者である Coa 氏に帰属します。

ParaFra を動作させるには、Visual Basic 6.0 のランタイム及び IE 用の Flash Player 8 が必要になります。私の wine の環境では、VB のランタイムは、XTRM Runtime をインストール、Flash は、(後方互換性があると考え)Flash Player 10 for Windows Internet Explorer をインストールしています。

ParaFla を実行するには、ダウンロードした zip ファイルを展開し、parafla.exe を wine で起動するだけです。

$ unzip parafla137.zip
Archive: parafla137.zip
creating: parafla/
inflating: parafla/aclib.dll
creating: parafla/effect/
creating: parafla/effect/in/
:
:
inflating: parafla/sample/sample10/texteffect.pfl
inflating: parafla/zlib.dll
$ cd parafla
$ ls
aclib.dll history.txt ijl15.dll parafla.chm readme.txt zlib.dll
effect icons.bmp mpng.dll parafla.exe sample
$ wine parafla.exe &


以下は、同梱されていたサンプルファイル sample06 から swf ファイルを出力して表示した例です。



私の調査不足かもしれませんが、Linux では、これといった Flash ムービー作成用ツールが見当たらないので、wine 上で動作する ParaFla は重宝しそうです。

参考サイト


[1] ParaFla!のページ
 

2010-03-21

Fedora 13 のリリース時期

Fedora 13 のリリース時期が近づいています。年 2 回のリリースというペースは、なかなか慌しいことです。予定では正式リリースは 5 月 11 日で、現在、αリリースが公開されています。

RC 版が入手出来るようになったら、次のリリースに乗り換えていますので、5 月の連休は、新しい Fedora に振り回されます。

[1] Releases/13/Schedule - FedoraProject
[2] Releases/13/FeatureList - FedoraProject
 

2010-03-20

Let's Wine(第14回)

msstyle 形式のスキンでカスタマイズ


Windows XP を使うときには、Windows クラシックスタイルを使っています。
Windows XP のスタイル(Windows クラシックスタイル)

しかし、Wine で Windows のアプリケーションを実行する時には、オリジナルのスタイルの場合、なぜかとても貧相のように感じ、可能であれば、もう少しなんとかならないかと思っていました。
Wine のオリジナルスタイル (winecfg)

参考サイト [1] に、無料で入手できる Windows XP の msstyle のスキンを見つけたので、いろいろと Wine に試してみました。以下は、Xenes VS というテーマを Wine に適用した例です。
Wine に Venes VS を適用した例 (winecfg)

Wine 上で実行した"まめFile4"の例

参考サイト


[1] msstyles Skins
 

2010-03-16

【備忘録】Google の 正規表現ライブラリ re2

SourceForge.jp によると、米 Google が 3 月 11 日、C++ 用の正規表現ライブラリ「RE2」を発表したそうです。(sawarabi-gothic 20100315 の RPM パッケージをアップロードする時に記事を発見しました。)

スレッドフレンドリーで高速、しかも一定の小さいメモリ量で動作するように開発されているのが特徴で、処理時間は入力に対して線形に増加するよう保証されているそうです。ライセンスは New BSD License ということなので、広く利用可能です。

ちなみに、勝手に借用してしまいましたが、意味不明なロゴ(文頭)です。

[1] 米Google、高速・低メモリ消費の正規表現ライブラリ「RE2」を公開
[2] re2 - Project Hosting on Google Code
 

2010-03-14

Let's Wine(第13回)

コントロールパネル


Windows のコントロールパネルに相当するものが、Wine には無いのかと思っていましたが、調べてみるとちゃんとありました。

$ wine control


Wine のコントロールパネルは、アプリケーションのインストールで、コントロールパネルのアプレット(.cpl の拡張子のファイル)があるものに対応するためのものだそうです。

参考サイト


[1] WineHQ - Running Wine
 

2010-03-07

Let's Wine(第12回)

追加フォント用 RPM パッケージ


Wine の C ドライブや設定は、デフォルトで $HOME/.wine 以下に生成されます。そのため設定を大きく変えるときなどには、$HOME/.wine の名前を変更するか削除してもう一度作り直す事ができます。オリジナルの Wine では供給されていない日本語 TTF フォントなどは、自前で用意して ~/.wine/drive_c/windows/Fonts に直接コピーして使っていましたが、毎回、$HOME/.wine を変更する度に日本語 TTF などのフォントをコピーするのはさすがに面倒になりました。

Wine が使用するオリジナルのフォントは、%{_datadir}/wine/fonts にインストールされていますので、足りないフォントをそこにインストール出来るように RPM パッケージを作りました。ただし、追加するフォントは、フリーのフォントではなく配布できないので、SPEC ファイル wine-fonts-plus.spec のみを示します。

Name: wine-fonts-plus
Version: 1
Release: 1%{?dist}
Summary: Additional Wine font files
Group: Applications/Emulators
License: proprietary
URL: http://www.winehq.org/
Source0: %{name}.tar.gz
NoSource: 0
BuildArch: noarch
BuildRequires: wine-fonts
BuildConflicts: wine-fonts-plus
Requires: wine-fonts

%description
Additional font set for wine.

%prep
%setup -q -n %{name}

%build
for i in $(ls %{_datadir}/wine/fonts)
do
rm -f $i;
done

%install
rm -rf %{buildroot}
install -m 0755 -d $RPM_BUILD_ROOT%{_datadir}/wine/fonts
install -m 0644 -p *.* $RPM_BUILD_ROOT%{_datadir}/wine/fonts

%clean
rm -rf %{buildroot}

%files
%defattr(-,root,root,-)
%{_datadir}/wine/fonts

%changelog
* Sun Mar 07 2010 XXXX XXXX
- initial version

追加するフォントは、ディレクトリ wine-fonts-plus 内に保存し、以下の様に wine-fonts-plus.tar.gz に圧縮します。

$ tar zcvf wine-fonts-plus.tar.gz wine-fonts-plus
wine-fonts-plus/
wine-fonts-plus/ariblk.ttf
wine-fonts-plus/vgasysr.fon
wine-fonts-plus/consolab.ttf
wine-fonts-plus/vgafixr.fon
:
:
:

圧縮したファイルを、RPM が参照するソースディレクトリ(私の環境では $HOME/redhat/SOURCES)に移して、次の様にビルドすれば、rpm ファイルの出来上がりです。ちなみに、Wine 用のオリジナルのフォントが収録されている wine-fonts パッケージのフォントと同名のフォントは、ビルド中に調べてインストールされないようにしました。

$ rpmbuild -ba wine-fonts-plus.spec
実行中(%prep): /bin/sh -e /home/bitwalk/tmp/rpm-tmp.CQF0yG
+ umask 022
+ cd /home/bitwalk/redhat/BUILD
+ LANG=C
+ export LANG
:
:
:
Processing files: wine-fonts-plus-1-1.fc12.noarch
Requires(rpmlib): rpmlib(CompressedFileNames) <= 3.0.4-1 rpmlib(FileDigests) <=
4.6.0-1 rpmlib(PayloadFilesHavePrefix) <= 4.0-1
伸張ファイルの検査中: /usr/lib/rpm/check-files /home/bitwalk/redhat/BUILDROOT/win
e-fonts-plus-1-1.fc12.x86_64
書き込み完了: /home/bitwalk/redhat/SRPMS/wine-fonts-plus-1-1.fc12.nosrc.rpm
書き込み完了: /home/bitwalk/redhat/RPMS/noarch/wine-fonts-plus-1-1.fc12.noarch.r
pm
実行中(%clean): /bin/sh -e /home/bitwalk/tmp/rpm-tmp.fWk6qn
+ umask 022
+ cd /home/bitwalk/redhat/BUILD
+ cd wine-fonts-plus
+ rm -rf /home/bitwalk/redhat/BUILDROOT/wine-fonts-plus-1-1.fc12.x86_64
+ exit 0
$ su
パスワード:
# rpm -ivh /home/bitwalk/redhat/RPMS/noarch/wine-fonts-plus-1-1.fc12.noarch.rpm
準備中... ########################################### [100%]
1:wine-fonts-plus ########################################### [100%]
# exit
$

追加フォント導入前

追加フォント導入後

注意!
ちなみに wine-doors を利用している場合は、この方法は有効ではありません。どうやらレジストリをいじっている様で、Wine オリジナルのフォントが期待するように反映されません。残念ながら wine-doors を積極的には利用していないので、レジストリのどこが変更されているのかよく判っていません。